『「婚活」時代』という本の中で、白川桃子さんが男性について何度か繰返し使っている言い回しがあります。
それは「受身の王子様」。まさに現在、婚活が必要になっている男性たちを言い表すのに最適な表現でしょう。
現代の独身男性は、傷つくことを極端に恐れています。そのため、拒否されること怖さにまず女性に「声をかけることができない」。女性にガツガツしないといえば聞こえはいいのですが、興味がないわけではもちろんありません。ガツガツしなくてもモテるわけでも当然、ありません。もはや恋愛市場から手を引いてしまった男たちがたくさんいるのです。
どうしてこんなことになってしまうんでしょうね。
一般に、男性は女性に比べて性欲が強いものだということになっています。個人差はもちろんありますが、それが普通だという認識はほとんどの人が持っていますよね。
ところが最近は、性欲の弱い(弱そうな)男性が多くなっています。環境ホルモンの影響だとか色々説はありますが、その心理背景には、若い男性の「傷つくことへの極端な恐怖心」というものが見え隠れしています。
女の子に声をかけて断られ、傷つくくらいなら、性欲なんか犠牲にしてもいい。傷つきやすい繊細な心を守るためには、性欲なんかにかまっていられないのです。
実際に、若い女の子と話をしていても、同世代の男の子たちと付き合おうと思わない、という子が多い。男の子達は決して自分から告白せず、女の子に「好き」と言ってもらうのを待っている。もしくは、「絶対大丈夫」と思える子しか口説かない。その「待ち」「安全」の姿勢がイヤだと言います。
それは確かにイヤだわね。
男性に大切なことは、傷つくことを怖れないで、経験を積むことです。誰でも、最初から理想の人、運命の人にめぐりあえるわけではありません。横のつながりでコミュニケーション能力を鍛えられる女性と違って、男性は会話や状況から機微をつかむということが苦手ですから、恋愛経験の無い人はそのまま、異性とのコミュニケーション能力が未発達なまま歳をとってしまうことになります。
交際を断られたからといって、人間が否定されるわけじゃありません。まず、いいなと思えば声をかけ、食事に行くなり遊びに行くなりして「女性と過ごすこと」に慣れることです。
繊細なガラスの心を抱えた「受身の王子様」のままでは、プリンセスを選ぶことはできないのです。